中京こどもハートセンター

中京こどもハートセンターのホームページを開設しました。 以下のリンクからアクセスして下さい。
http://chukyo-hp.jp/cchc/

中京こどもハートセンター(Chukyo Children Heart Center:CCHC)

2013年4月より小児循環器科・心臓血管外科・産科・麻酔科が連携して「中京こどもハートセンター(CCHC)」を開設致しました。 基本理念は①安心できて安全な医療の提供②高度先進医療の提供③正確な情報公開、を掲げています。 新たな柱として、胎児期に心臓病が疑われる際に適切なコーディネートをするシステム=「胎児心臓病ネットワーク」を構築し、「胎児診断」の大きな役目である「命を助ける」ことの実現を目指しています。つまり、「胎児心臓病ネットワーク」は先天性の心臓病を正確に「胎児診断」し、安心して安全に出産して頂いた後、出生後は直ちに安全な医療を親と児が享受して頂くためのシステムです。 その他、今日助かるのが当然となった先天性心臓病の患者さんが成人へと移行する様になった結果、社会的な問題となりつつある「成人先天性心疾患(Adult Congenital Heart Disease:ACHD)外来」と、情報社会の中患者さんのニーズに対応するために「セカンドオピニオン外来」も4月より運営することとなりました。

具体的に

「胎児心臓病ネットワーク」は、産科や小児科の先生方が胎児心エコーで心臓病を疑われた際には、地域連携室にお問い合わせ下さい。その場で、小児循環器科医が施行する胎児心エコーと産科医の妊婦外来を予約致します。もちろん、出生後心臓病が疑われる際には従来通り小児循環器科にご紹介下さい。 「ACHD外来」は毎週木曜午前中で担当医は交代制です。 「セカンドオピニオン外来」は、予め資料を心臓血管外科・小児循環器科で検討し後日説明のために来院して頂くことになります。 いずれも窓口は地域連携室です。

胎児心エコー「検査」ではなく、胎児心エコー「診療」 胎児心エコーは検査ではなく診療と表現するのは、その流れにあります。母体が入室して超音波のプローベを当てる段階から病態把握・状態説明・母体やその家族の心理ケアの必要性が発生します。そのため現在「胎児コンシェルジュ」としてNICCU(Neonatal Infant Cardiac Care Unit:新生児心臓治療室)のナースによるサポート体制を導入しています。 NICCUのナースは、外来で胎児心エコー診療に立ち会い、同時に精神的ケアに努めます。

2014年 手術報告

中京こどもハートセンター 心臓血管外科 医長 櫻井寛久

中京病院こどもハートセンターの立ち上げから3 年が経過しました。2015 年も昨年 より微増し、当院での症例数更新となる240例の先天性心疾患を施行することができま した。全体死亡率も0.4%と全国屈指の成績ではありましたが、亡くなられた1 名の方 にご冥福を申し上げます。
ハートセンター設立以後、症例数、手術成績ともに安定し、徐々に小児心疾患に関わ る医療関係者の方に浸透していることを感じますが、未だ胎児診断なく緊急搬送されて くる患児も散見されます。10年一昔ともいいますが、2006 年には6.7%であった全体死 亡率が1%を切るところまで現在は改善し、さらなる成績向上のために児の状態の安定 した手術につながるよう今後も産婦人科、小児科等関連する方々とさらに密に連携して いきたいと思っております。
手術の内訳として2015 年は弁膜症疾患が増加し大動脈弁疾患7 例、僧帽弁疾患7 例 に手術を施行しております。小児期、乳児期での弁膜症に対しては専門施設での治療が 必要とされ今後も増加傾向にあると思われます。ファロー四徴症に関しても22 例の方 に手術施行しており増加を認めました。以前は重症心疾患の代表的な疾患と考えられて いたファロー四徴症も当院での成績は良好で最近10 年間で、手術死亡を認めておりま せん。根治術終え、成人期を迎えた先天性心疾患は引き続き増加傾向にあり、昨年は 14 名の成人期先天性心疾患の方への手術を施行しております。ファロー四徴症等術後 の肺動脈弁閉鎖不全症に対する肺動脈弁置換術が最も多く行われていますが、大動脈弁、 大動脈に対する手術も徐々に見られるようになってきております。他院で手術を受けら れたのち、当院に手術の相談にみえる患者様もおりこちらも今後ますます増加していく ものと考えております。
東海地区の先天性心疾患をもつ方の最後の砦として患者様、医療者どちらの方々から も期待に応えられる治療を行うように中京こどもセンター4年目も日々精進していこう と思います。今年も東海地区の地域医療に貢献し、心臓病をもつ子どもたち、生まれつ きの心臓病をもって大きくなった患者様に十分な医療が提供できるようご協力お願い いたします。

1.先天性心疾患手術数、成績

ハートセンター設立後3年間は年間229、235、240 と増加しております、死亡率は徐々に低下傾向にあり昨年はこれまでで最も低い0.4%でした。

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2.開心術と非開心術

人工心肺を用いた開心術が多くを占め、ここ3年間は開心術を年間190例前後施行しております。人工心肺を用いない非開心術はここ5年間40-50例程度で推移しています。

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3.新生児手術と成績

新生児手術は昨年、若干の減少を認めましたが、年間40-50例前後で推移しており日本有数の新生児手術を施行しています。全体死亡率も2%前後と良好です。

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その他

その他、2015年疾患別手術成績等は年報からご覧いただけます。

中京こどもハートセンター 年報

中京こどもハートセンターでは毎年年報を発刊しています。

・2016年 年報
・2015年 年報

中京こどもハートセンター(CCHC)へのお問い合わせ

病診連携室・相談室にお電話下さい。
 独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO) 中京病院 地域医療連携室
 TEL 052−692−3801
時間外・夜間帯でお困りの際にはNICCU(新生児心臓治療室)にお問い合わせ下さい。
 独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO) 中京病院
 TEL 052−691−7151 NICCU内線 3360

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