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小児循環器科


小児循環器科の役割

中京病院小児循環器科は、1982年に始まる心臓血管外科の手術の歴史と共に歩んできました。

我々は以下の3大疾患に対し、診断と治療にあたっています。

  • 先天性心疾患(先天性の心臓の構造異常、成人も含む)
  • 不整脈(学校検診で指摘された不整脈や、手術後の不整脈など)
  • 心不全(先天性の心筋症などに伴う心不全や、手術後の心不全など)

カテーテル治療にも積極的に取り組んでいます。外科的治療を必要とする患者さんに対し、手術とカテーテル治療を組み合わせた治療戦略や、開心術の回避といった、幅広い選択肢が提示できるよう日々研鑽を積んでおります。

診断においても、稀な疾患が多く含まれるこの分野において、安全で正確な検査ができるよう経験と情報の蓄積を積み重ねております。放射線技師・検査技師・臨床工学技士など多くのコメディカルの方々が、この分野に向き合ってくださり、我々の診療をサポートしてくれています。



活動内容

先天性心疾患

当科では、関連診療科と共に、先天性心疾患の正確な診断と適切な手術時期の決定を行い、心臓血管外科で施行される手術前後の管理をしています。新生児心臓治療室(NICCU)は、11床あり、先天性心疾患を持つ新生児が年間約80名入院してきます。そして、新生児期、乳児期、幼児期から成人までの先天性心疾患の年間手術例は総数200例を超えています。

また、先天性心疾患に対するカテーテル治療(インターベンション)を積極的に行っており、心房中隔欠損に対するカテーテル治療(ASO)や動脈管開存に対するカテーテル治療(ADO)は共に国内承認初期からの認定施設です。また、大動脈弁・肺動脈弁狭窄に対するバルーンカテーテル治療や、側副血管や動脈管開存に対するコイル治療、さらには、術後の血管狭窄に対するバルーンカテーテル治療などを多数行っています。ASO治療は、成人、さらには高齢の方も多く、約半数が成人であり、1/4の方が40歳以上です。

最近は、先天性心疾患を胎児期より疑われて、当院産婦人科に紹介されてくる母体も多く(胎児心臓病ネットワークの設立)、胎児期に当科で胎児の心エコー検査を行うことで出産前に心臓病を診断し、お腹の子どもに不安をもつ母に対して"胎児コンシェルジュ"として担当看護師が寄り添い、母児ともに安全な管理出産を目指しています。年間40例以上の胎児心エコーが行われています。その結果、出産後直ちに治療を開始することが可能になり、他科との連携をとりながら、先天性の心臓病の治療が、胎児期から成人、さらには、老人まで=「隙間のない医療」として提供できる環境が整っています。これは、まさに総合病院ならではのアドバンテージです。

不整脈

学校検診で見つかる不整脈や、術後の不整脈があります。学校検診は、小学1年、4年、中学1年、高校1年と施行され、脈が乱れる、脈が遅い(徐脈)、脈が速い(頻脈)などの代表的な不整脈があります。それぞれ、病的と判断した際には、薬物治療が行われることが一般的ですが、一方で、徐脈にはペースメーカー治療や、頻脈にはカテーテル治療が施行される場合もあります。

特に最近では、頻脈に対するカテーテル治療(アブレーション)を当院では積極的に施行しています。安全に行える年齢や体格を、年齢5歳、身長115cm、体重15kgと設定し、心臓の中に管を通して、電気を流し、心臓の筋肉を焼いて頻脈を起こらない様にします。この治療により、根治が可能になり、薬物療法を継続する必要がなくなりました。また、手術後の不整脈も、手術成績の向上により、続発症として問題になってきており、そういった場合にも、積極的にアブレーション治療を導入することで、患者さんのQOL(生活の質)の向上が得られています。

最近、AED(自動体外式除細動器)という言葉をよく耳にしますが、突然死の可能性がある不整脈に対しては、ICD(植え込み型除細動器)治療も行っています。

心不全

先天性の心筋症(拡張型、肥大型など)に伴う心不全、時には種々のウイルスが心臓に感染した心筋炎による激烈な心不全、また、手術後の心不全などに対して、様々な治療があります。心不全に対して、大きく内科的治療と外科的治療に分けられますが、内科的治療としては、薬物療法が中心で、具体的に、心臓を後押しする薬=強心剤、水分を制限する薬=利尿剤、心臓の負担を軽減する薬=血管拡張薬などがあります。一方、外科的な治療としては、本来の心臓の動きを取り戻すために、心臓再同期療法(CRT)を適応がある場合には積極的に導入しています。さらに、激烈な心不全に対しては、体外循環(人工心肺)を使用する集中治療も可能な環境が整っています。また、最近トピックスである先天性の拡張型心筋症の重症心不全に対する血漿交換や交換輸血なども積極的に取り入れています。



成人となった先天性心疾患患者さんに、当科ができること

先天性心疾患の手術成績の向上により、新生児期・乳幼児期・小児期を経て成人になって行く先天性心疾患術後の成人のフォローアップが社会問題になってきています。 そういった多くの患者さんのフォローアップには、当科で「成人先天性心疾患外来;ACHD外来枠」を確保しています。 ここでは、患者さんの自覚・自立と、科はもとより病院全体で患者さんを支えることを基本概念として対応させていただきます。



当科の学会施設認定

  • 日本小児循環器学会専門医修練施設
  • 心房中隔欠損閉鎖栓(ASO)認定施設
  • 動脈管開存閉鎖栓(ADO)認定施設


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