中京こどもハートセンター 中京こどもハートセンター

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名古屋市南区三条1-1-10
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心臓血管外科


心臓血管外科の基本方針

手術というのは、人体に傷をつけて行う治療である以上、どのような手術であっても多かれ少なかれある程度の危険性は避けられません。そのような治療を行う者として、私たちが第一に、最優先で重要視していることは、いかに安全に手術治療を行っていくか、ということです。

一つ一つの手術は、数多くの細かい手順の積み重ねから成り立っています。いろいろな手術の中でも、とくに複雑で、細かい手順の多い心臓・大血管の手術では、様々な職種の多くのスタッフが関与しており、一つ一つの手順をスタッフ全員が着実にこなしていくことの積み重ねが非常に大事になってきます。個々の単純な手順でも一つ間違えば大きな危険性が潜んでいることもあります。

そうであるからこそ、心臓・大血管手術チーム全体としての経験数や熟練度が安全性に密接に関連してきます。いかに個々の手順の影に潜んでいる様々な危険性を事前に予測し、より安全な方法をとることができるか、そのためには各手術で共通した手順は、なるべく同じチームで、なるべく多く経験し、いつも通りの決まった手順でこなしていくことが重要になってきます。

少しでも安全に手術を行い、少しでも良い結果になるように、これまでの長年の経験の蓄積をスタッフで共有し、循環器科、小児循環器科、麻酔科などの関連各科や、体外循環技師、看護師など各部署と協力しながら、診断はもちろん詳しい病状の把握、治療方針の決定、手術の方法、術後の管理、治療後の評価に至るまで、一つ一つのステップを着実に行い、少しでも危険性をゼロに近づけていきたいと考えています。 安全性の次に大切にしているのは、より有効な、より利点の多い、できるだけ質の高い手術を行う、ということです。

心臓や大血管のみに限っても様々な疾患があります。同じ疾患でも進行具合により重症度も異なります。一つの疾患に対してもいろいろな手術方法があります。当然、結果として多くの手術方法の選択肢が考えられます。一方では、患者様の年齢や体格はまちまちであり、心臓・大血管以外にも病気をかかえておられることもしばしばです。それらを考慮した上で、とりうる選択肢の中で、優先順位をつけていかなくてはなりません。もちろんそれは、一旦決めたら終わりというものではなく、病状の経過により、極端な場合手術の最中に心臓の状態によって別の選択肢に臨機応変に変更しなければならないこともあります。

とくに先天性心疾患は、年間200件以上の手術を毎年行っていても数年に一度程度しか経験しない稀な疾患や手術が多くあります。あるいは病状が重くて大変危険な状態で手術をしなければならない場合もあります。それら患者様一人一人の状態にあわせて、これまでのチームとしての多くの経験を生かしつつ、あわせて最新の情報と技術を取り入れることも怠らないようにして、関連各科、各部署と討議しながら少しでも良い結果となるようにしていきたいと考えています。



心臓血管外科の歴史

中京病院心臓血管外科は、1982年(昭和57年)1月に始まり、約35年以上にわたり手術を行ってきました。年々手術件数は増加傾向にあり、2011年(平成23年)以降は毎年300件以上の手術を行うに至りました。このうち約7割が先天性心疾患の手術、約2割が後天性心疾患や胸部大動脈の手術、約1割が不整脈その他に対する手術でした。

年別・疾患別 手術件数(1982年1月~2016年12月)

当院では、心臓血管外科では主に心臓と胸部の大動脈を扱っており、腹部大動脈や末梢血管の疾患は当院の「外科」中の「血管外科」で診療を行っているため、上記の手術件数に腹部大動脈や末梢血管の手術数は含まれていません。それらの手術件数については当院「外科」のページをご覧下さい。

最近では、全体の約半数が1歳未満の症例で、新生児例は年間50件弱でした。全体の3割程度が成人症例でした。

年別・年齢別 手術件数(1994年1月~2016年12月)



心臓血管外科の特徴

当院心臓血管外科の特徴は

  1. 心臓移植を除いた全ての心臓・大血管の疾患の手術に対応していること
  2. 年齢も新生児から80歳以上の高齢者の手術にも対応していること
  3. 先天性心疾患の割合が多いこと
  4. 歴史が古いため小児期に手術を受けられた患者様が成人に達した後に生じてきた病変に対する手術の割合も多いこと
  5. 総合病院であるため新生児から高齢者まで心臓以外の病気を合併された患者様でも院内各科の連携で治療が完結できること

が挙げられます。

これらの特色を生かし、平成25年4月からは、「中京こどもハートセンター(CCHC)」を設立し、関連各科の連携をより一層密にして、出生前の胎児期から治療の計画をたてていき、さらなる成績の改善を目指しています。また、「成人先天性心疾患外来」をもうけ、成人期に達したのちの先天性心疾患の患者様を長期にわたり、安心して生活していけるようにサポートさせていただく体制を整えております。

平成23年4月に開設した「循環器病センター」とともに、3本柱となり、後天性心・大血管疾患を「循環器病センター」にて、小児期先天性心疾患を「中京こどもハートセンター(CCHC)」にて、成人期先天性心疾患を「成人先天性心疾患外来」にて診療を行い、その全てに心臓血管外科としても治療にかかわっていき、それぞれ高度な専門的医療を提供しています。



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