心房中隔欠損閉鎖術(ASO/FSO)治療入院
手術にかかる費用について
こども医療が適応されますが、自治体や年齢により自己負担額が異なります。入院中の食事代1食360円の負担はかかります。
入院費は、手術の内容や入院期間によって違いはありますが、通常3割自己負担の場合で、おおよそ50万円となります。現在の保険制度では1か月で一定の額を超える医療費は高額医療費とみなされ、健康保険から払い戻しされることになっております。事前に「限度額認定証」の申請をお勧めします。所得によって異なりますので、各自お問い合わせください。
●18歳未満 育成医療、指定医療施設です(申請には所得制限があります)。
●医療費に関するご相談は、病院事務までお問い合わせ下さい。
受診~手術までの流れ
外来受診
手術入院日を決定いたします。長期休みでの治療を希望される場合は、 外来担当医 に直接お申し出ください。ただし、予約が多いので1~2年先になることもあります。
※電話予約はしていません
入院前検査・手術の説明
この治療入院は、事前に当院の経食道心エコー検査を受けていただき、そこで手術説明も十分に聞いて頂いているという前提で進みます。もし疑問点や相談したいことがあるときは、事前に外来予約をとって、外来担当医に確認をしてください。
手術の入院
原則、金曜日入院となります。入院日に、術前検査と治療当日の具体的な方針を 病棟担当医 より説明します。
治療前日
前日21時以降は、絶飲食です。
治療日(主に月曜日です)
午前治療の方は朝9時ごろ、午後治療の方は昼12時ごろにカテーテル室に入ります。
カテーテル室で、治療(検査)担当医・麻酔科担当医 がご挨拶させていただきます。
入室後、点滴をとって麻酔をかけます。麻酔の準備が整うまでおよそ30分かかります。患者さんが眠ったら、まずはカテーテル検査と経食道心エコー検査を同時に行い、術前の最終確認をします。治療が可能と判断したら、治療用カテーテルに切り替えて、そのまま閉鎖術に進みます。
治療後は麻酔が醒めるのを待って、一般病棟に戻ります。
全体をとおして、およそ3時間を要します。その間ご家族の方は病室で待機していただきます。
術後~退院までの流れ
治療当日
治療後は病室で5~6時間ベッド上安静となります。鼠径部のシース・カテーテルを抜去した直後のため、体動は再出血のリスクがあります。安静中は尿バルーンカテーテルとポータブルトイレで対応します。
術後1日目
朝の回診で全身状態の確認と、カテーテル刺入部の確認をします。出血の問題がなければ固定具を解除して、点滴も抜いて病棟内安静となります。午後からは術後の胸部レントゲン・心電図・心臓超音波検査などを受けてもらいます。
術後2日目
術後検査・本人の状態が安定していればそのまま退院となります。
退院後の生活指導と次回外来予約を受けていただきます。
退院後の生活について
退院したら、次は1か月後の外来に来ていただきます。ここでは、胸部レントゲン・心電図・心臓超音波検査などを行います。以後は特に問題が無ければ、手術日から数えて、約3か月・6か月・1年・2年・3年後の外来を受診していただきます。
治療後1か月
退院後の生活制限については、主に心房中隔に留置した閉鎖栓の脱落を防ぐ程度のものです。閉鎖後1か月間は、激しい運動や胸へ強い衝撃を受けるような行為は行わないで下さい。これらに注意をしていただければ、普段通りの生活を送っていただいて何ら差し支えはありません。
尚、服薬いただくアスピリン(バイアスピリン)は、水ぼうそう(水痘)やインフルエンザ(ウィルス)感染中には中断していただく必要があります。具体的には、これらが疑われる発熱期間中は休薬していただき、解熱後に再開してください。
治療後3か月
通常の検査に加えて採血検査があります。これは溶血合併症のチェックを主な目的としています。
治療後6か月
問題が無ければアスピリン内服を終了します。
治療後1~3年
当院では原則として、治療後3年間は外来通院としています。
その後
治療後3年が経過していても、成長期にある小児の場合、進学や卒業に合わせた外来受診をご案内させていただくことがございます。個人差がありますので、外来担当医の説明をよくお聞きください。