形成外科 悪性腫瘍およびそれに関連する再建

診療・各部門

悪性腫瘍切除後の再建

形成外科では外科、耳鼻科、口腔外科など他科でがんを切除した後の欠損を埋めたり、機能回復を目指す手術をします。
手術する部位や欠損の大きさによって、いろいろな手術方法があります。
ここでは、外科で乳がん切除後に行う乳房再建について説明します。

☆乳房再建とは?

乳がん切除によって失われた乳房を、以前の形にできるだけ近づくように再現するために行う手術を乳房再建と呼んでいます。

どのように手術するの?

大きく分けて2種類あります。
① 自分の組織を使う
② 人工物をつかう
③ その他・・・近年では再生医療を利用した方法もできる施設がありますが、当院では行っていません

乳房の大きさや、放射線治療の有無など患者さんによってどの方法が良いかは、外来で主治医と相談することになりますが、それぞれ長所と短所があります。

① 自分の組織を使う

自分の皮膚、皮下脂肪、筋肉などを背中やお腹から持ってきます。
持ってくるといってもただ持ってきたのでは、組織は死んでしまいます。背中やお腹の組織を血管付きで切り離して、胸の近くの血管につなげる手術します。
血管はとても細く、血管を縫う糸は髪の毛よりも細い糸を顕微鏡下に縫います。血管が詰まってしまうと、せっかくの組織がだめになってしまいますので術後は安静が必要です。そのため最低2週間程度の入院が必要です。

長所・・・自分の組織なので、軟らかい自然な乳房が作れます。健康保険適応です。
短所・・・乳房以外の部分に傷ができます。また、乳房に背中やお腹の皮膚が残るのでパッチワークのようになりやすいです。

② 人工物を使う

乳房のふくらみを人工物を入れて作ります。
まず、皮膚を膨らますための風船のような人工物をいれて、(水を注入して数カ月かけて徐々に膨らましていきます)皮膚が伸びた後に永久的に入れるための人工物をいれます。
よって2回の手術が必要ですが、それぞれの入院期間は1週間程度です。1回目と2回目の手術の間は最低3カ月ぐらいは開けます。

長所・・・他に傷をつけることなく、治療期間も短くお手軽に乳房が作れます。
短所・・・あくまで人工物なので、術後のカプセル拘縮や感染、破損といったリスクがつきまといます。健康保険は適応できません。


①と②の長所を組み合わせて、保険適応のある人工物で皮膚を伸ばして、(背中やお腹の皮膚を使わなくてもいい、つまりパッチワークにならないようにするためです)最終的には自分の組織を使う方法もありますので、詳しくは外来でお尋ね下さい。