リハビリテーション科

診療・各部門

ご紹介

 リハビリテーション科は、他の科のように病床を持たず、主治医からのリハビリテーション(以下、リハビリ)処方を受けて、患者さんの診療を行っています。 リハビリでは、障害を持った患者さんが、訓練などの治療を行うことで、障害自体の回復を促し、残った機能を活かし、歩行、ADL(日常生活動作)、コミュニケーションなどの様々な活動を再獲得し、 社会生活を再び送ることを目的としています。つまり、「動かなくなった手足を出来るだけ元に戻す」だけではなく、「手足が動かないなりに、再び生活が送られるようにする」ものです。障害があっても、その人らしい生活、人生を送ろうとする考えは、とても重要だと考えています。

対象

リハビリの対象は、「自分で動けない患者さん」です。 主な対象疾患は、

  • 脳卒中や頭部外傷などの神経内科・脳神経外科疾患
  • 脊髄損傷、骨折や変形性関節症などの整形外科疾患
  • 急性心筋梗塞やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)
  • 外科手術後

などです。

 健康であっても安静臥床を続けていると、1週目で20%、2週目で40%、3週目で60%も筋力が低下し、回復させるためには1週間の安静で1ヶ月かかると言われています。そのため、安静や治療などによりADLが低下した、または低下が予想される患者さんも対象であり、一部の病棟では理学療法士1名を病棟に配置して、ADL低下の予防に努めており、リハビリ科の医師も週に一度回診しています。

診療内容

 リハビリ科でも、一般の診療科と同じように診察、治療をし、その結果を判断しています。少し違う所は、一般の診療科では患者さんの病気を中心に診ていますが、リハビリ科では患者さんの生活を中心に診ていることです。 生活を診るということは、患者さんの麻痺や筋力、病状の程度だけでなく、体の動きがどのくらい良くなりそうか、自宅のトイレやお風呂に手すりが必要か、介護をしてくれる人がいるか、仕事が出来るかなど、患者さんの将来の生活を予想して対応するということです。具体的には、患者さんを診察・評価し、理学療法、作業療法、言語聴覚療法などのプログラム処方や訓練についての指示を出しています。そして、患者さんの機能、生活について今後を予測し、スタッフ間での治療方針を統一するようにしています。

検査

 摂食嚥下障害(飲み込みづらい、むせるなどの症状があります)の患者さんに、耳鼻科の先生などとも協力し嚥下造影検査、嚥下内視鏡検査を行っています。

連携

 急性期治療終了後も地域医療機関と連携をはかっています。 また、褥瘡対策委員会、栄養サポートチームなど院内の医療チームにおいて、リハビリの立場から情報提供を行い、治療への貢献に努めています。

医師スタッフ紹介

 リハビリテーション科の医師・スタッフ紹介はこちらからご覧ください。