形成外科 母斑(ほくろ、あざ)、血管腫、良性腫瘍

診療・各部門

レーザー治療

当院では、ダイレーザーとQスイッチルビーレーザーの2種類の器械を使用しています。

ダイレーザーは主に赤あざに効果があります。いちご状血管腫、単純性血管腫などが治療の対象となります。Qスイッチルビーレーザーは主に青あざ・茶あざに効果があります。太田母斑、異所性蒙古斑、扁平母斑などがレーザー治療の対象となります。

☆いちご状血管腫

生後1~2週間頃よりみられ、表面が赤く盛り上がり、急速に大きくなります。数年で徐々に小さくなっていきほとんどは自然に消退します。しかし、完全に消えないものや、色が消えても表面に凹凸や皮膚のたるみなどの跡が残るものがあります。小さいものは自然に消えるのを待ってもよいですが、大きいものや、露出部にあるものでは、レーザー治療の対象となります。3カ月に1回の照射を繰り返し行います。ある程度色が薄くなり、目立たなくなってきたら終了です。

☆単純性血管腫

生下時よりみられる、皮膚のもりあがりのない赤あざです。自然消退はしませんが、年齢とともに皮膚が厚くなり目立たなくなっていく場合もあります。レーザー治療の対象となり、3カ月に1回照射を繰り返し行います。レーザーをあてた部分は一旦色が濃くなりますが、その後徐々に薄くなっていきます。数回照射してある程度色が薄くなり、目立たなくなってきたら終了です。

☆太田母斑

通常顔面の片側、まぶたや頬、額などに生じる青あざで、女性に多くみられます。小児では入院の上、全身麻酔下で照射を行います。通常は2泊3日の治療となります。成人では麻酔テープや麻酔クリームを使用し、外来で照射を行います。通常3カ月に1回照射を行い、繰り返し治療を行う必要があります。

☆異所性蒙古斑

生まれつきおしりに見られる淡青色の蒙古斑は10歳頃までに自然に消失しますが、それ以外の部位(四肢、顔面、体幹)に存在する異所性蒙古斑の中には成人まで消えないものもあります。露出部にあるものや色調の濃いものはレーザー治療の対象となります。小さいものは外来通院で治療が可能ですが、大きいものは入院の上、全身麻酔下で照射を行います。通常は2泊3日の治療となり、3カ月に1回照射を行います。繰り返し治療を行う必要があります。

☆扁平母斑

通常生まれつき生じる、盛り上がりのない茶色のあざですが、思春期以降に生じるもの(遅発性扁平母斑)もあります。レーザー治療の対象となりますが、レーザー照射後の再発も多い疾患です。

体表のできもの

皮膚や皮下(皮膚の下)にできるできものには様々な種類があります。見た目や経過からある程度診断が予想できるものもありますが、超音波検査、CT、MRIなどの画像検査が必要となる場合もあります。

形成外科では良性、悪性のいずれのできものも扱いますが、単にできものを取るだけでなく、傷あとをきれいにする工夫も行っています。例えば、手術の際には傷あとができる限り目立たなくなるような方向に切開を行い、細い糸を用いて縫合します。また抜糸後にはテーピングや遮光の指導を行っています。

○色素性母斑(しきそせいぼはん)

母斑細胞が皮膚の表面近くに集まったもので、褐色や黒色に見えるあざです。いわゆる、「ほくろ」もこれに含まれます。顔面などの小さいものではレーザーで焼いて治療することもありますが、大きなものや悪性が疑われるものでは手術によって切り取ります。1回の手術で取りきれない大きなものは、2回以上にわけて切除したり、皮膚移植、皮弁法やまわりの皮膚を広げる組織拡張法などの工夫が必要です。

○粉瘤(ふんりゅう)

皮膚の下のごく浅いところにできる、袋の中に垢や脂が溜まったできものです。感染を伴うと赤く腫れ、痛みを生じます。治療は、手術によって袋を含めて切除しますが、感染を伴っているときには切開や抗生物質の内服により感染を落ち着かせてからでないと完全な切除はできません。ほとんどの場合は局所麻酔で手術可能ですが、小児では全身麻酔で手術を行うこともあります。

○脂肪腫(しぼうしゅ)

脂肪細胞からできる良性のできものです。皮下にできるほか、筋肉の間や筋肉内にできることもあります。触診で診断ができる場合もありますが、ある程度大きさのあるものや、深いところにあることが予想される場合は、手術前にCT等の画像検査を行います。治療は手術によって摘出します。局所麻酔で手術可能な場合もありますが、大きさや部位によっては全身麻酔での手術が必要です。