整形外科

診療・各部門

対象疾患

運動器官を構成するすべての組織、つまり骨、軟骨、筋、靭帯、神経などの疾病・外傷を対象とします。

  • 関節リウマチ 変形性股関節症 変形性膝関節症 骨壊死 骨粗鬆症
  • 手疾患(ばね指、手根管症候群 神経・腱断裂など)
  • 脊椎疾患:変形性脊椎症 椎間板ヘルニア 腰部脊柱管狭窄症など
  • 小児疾患:先天性股関節脱臼 内反足 筋性斜頸など
  • 各種外傷疾患(骨折、脱臼など)

治療内容

1.関節リウマチ

 まずは薬物療法が基本となります。リウマチ治療は発症後3年以内に関節が最も破壊されることから、最初から積極的に薬物療法を開始する必要があります。リウマチ治療のファーストチョイスである内服薬を中心に治療を進めてゆきますが、それでもコントロールできないリウマチの患者さんに対しては生物学的製剤である注射剤を導入しております。また、長い経過で関節破壊が進行してしまった患者さんに対しては股関節や膝関節・肘関節の人工関節手術を行っています。

2.変形性股関節症 変形性膝関節症 骨壊死

 変形性関節症や骨壊死などの疾患によって軟骨を含む関節が破壊・変形されると、そのために関節の痛みが生じ日常生活に大きな支障を来たすようになります。人工関節置換術とは、関節の痛んでいる部分を取りのぞいて人工の関節に置きかえる手術です。関節の痛みの原因となるものをすべて取り除くので、痛みを取る効果が大きいのが特徴です。また、年齢が比較的若い方には種々の骨切り術も行っています。

3.大腿骨頚部骨折/転子部骨折

 高齢の方が転倒した時によくおこる骨折の一つであり、著しく歩行能力が落ちることや寝たきりの原因となることがある骨折です。出来るだけ早期に手術を行い、しっかりとリハビリを行うことで、骨折による不利益を出来るだけ減らすことができます。当院でも年間140件程度の手術を行っており、近隣のリハビリ病院等と協力することで(地域連携パス)、『急性期の治療(当院)→回復期のリハビリ』という良い流れを作り、出来るだけ早い日常生活の復帰に取り組んでいます。治療は日本整形外科学会のガイドラインに則って、標準的な方法により行っています。

4.脊椎圧迫骨折

 上述の大腿骨頚部骨折と同様に高齢の方が転倒した際によくおこる骨折であり、日常生活が困難になる骨折の一つです。コルセットによる治療を行い疼痛の改善を待ちますが、痛みの強い時期に寝たきりになってしまうとその後の日常生活の獲得がより一層困難となってしまいます。人それぞれに痛みや療養の環境が異なることを鑑み、できるだけ日常生活に早く復帰できることを目標として治療方針を決めていきます。リハビリ入院をしっかり行うことをご希望される場合には、回復期病院への転院もご案内させていただいております。

5.その他様々な骨折

 労働災害や交通事故など不慮の事故などにより骨折された方の治療にあたっています。上肢・下肢の様々な骨折に対して手術を含めた様々な治療を行っています。常に新しい知見を得ながら安全で確実な治療をモットーにしています。また、骨折は普段の生活を一変させてしまい、色々な不自由や不利益、日常生活の制約を伴います。治療には医療者と患者さんのコンビネーションと努力が必須であると考え、丁寧かつ分かりやすい説明を心掛け『二人三脚での治療』をと考えております。

6.手の外科

 上肢の外傷、末梢神経障害、腫瘍、先天異常、スポーツ障害などのあらゆる 疾患を対象にしています。特に四肢切断や挫滅などの重度外傷に対しては、マイクロサージャリー(手術用顕微鏡を用いて血管吻合や神経縫合を行うこと)を用 いた専門性の高い治療を行うことにより患肢温存および機能温存に最大限努めています。また皮膚や骨などの組織欠損により機能が損なわれている症例に対して は、遊離皮弁移植術、血管柄付き骨移植術などの遊離組織移植手術を行うことにより患肢機能の最大限の回復を目指しています。上肢は構造が非常に複雑なた め、難度の高い手術が必要になりますが、当院では経験豊富な手外科専門医により治療を行っています。

7.その他

 整形外科で扱う疾患は多岐にわたります。 四肢の動きにくさ、痛み、しびれ、腫れなどの際には整形外科を受診して下さい。 内科的疾患や脳の疾患など、他の病因が疑われる際には他科と協力して診断、治療にあたらせていただいております。

治療実績

2017年実績より上位10位の手術

  • 骨折観血的手術
  • 骨内異物(挿入物)除去術
  • 関節内骨折観血的手術
  • 骨折経皮的鋼線刺入固定術
  • 神経剥離術
  • 腱剥離術
  • 腱鞘切開術
  • 人工骨頭挿入術(股)
  • 人工関節置換術(膝)
  • 人工関節置換術(股)

その他

膠原病リウマチセンター

 2011年から膠原病リウマチセンターを設立し関節の痛みに悩む患者さんの診療を精力的に行っています。また地域医療の中核を担うために、診療所との連携にも努めています。

医師スタッフ紹介

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外来担当医表

 整形外科の外来担当医表はこちらからご覧ください。

当科の学会施設認定

  • 日本整形外科学会専門医制度に基づく研修施設
  • 日本リウマチ学会認定教育施設