診療・各部門
病診・病病連携
1.病診連携とは
より良い医療を提供するために近隣の診療所や病院と役割を分担し、患者さんを紹介しあう仕組みが「病診連携」です。
先ず近所の、かかりつけ医に行き、高度な検査や治療が必要と判断された場合、病院へ紹介状を持って受診していただきます。紹介状があることで、病院の医師は患者さんの状態を適切に知ることができ、患者さんは症状に応じた適切な医療を受けていただくことにつながります。
ご来院になる患者さんは是非、かかりつけ医からの紹介状をお持ちになるようお願いいたします。
従来よりちょっとした病気でも、いろいろな近代的な設備の整っている大病院にかけつける人が多く見受けられます。ごく軽い ”風邪” の人から入院が必要と思われる ”肺炎” の人までたくさんの患者さんが大病院に集中し、大混雑をきたし、”3時間待ちの3分診療” というような悪評もたっております。 このような傾向を解消し、よりよい医療を提供するために病院と診療所が適切な役割分担のもと、患者さんを紹介しあう仕組みが「病診連携」です。
病気になったり怪我をしたら、まず近所のかかりつけ医のところに行き、そこで病院に行く必要があると判断された場合にのみ、紹介状を持って病院に行くようにされますと、病院の混雑は緩和し、軽症の人にも重症の人にとっても待ち時間が短くなり、十分な手当てを受けることができると考えられます。 また、病院の医師は、紹介状により患者さんの状態を適切に把握することができます。
最近では、情報の公開ということとも関連し、病院では”インフォームド・コンセント”ということがよく言われます。これは患者さんに、その病状について十分説明し、患者さんの希望を十分聞きながら病気の診断、治療を進めていくことです。そのためには十分な時間をとって説明することが必要です。
思いやりのある接触、十分な説明という診療の基本を実現するために、ご来院になる患者さんは、是非、かかりつけ医からの紹介状をもらってきてくださるようお願い致します。それがよりよい医療の提供につながります。
2.病診連携のメリット
患者さんからみたメリット
- 診療所と病院の医師の連携が良いので安心感がある。
- 紹介状を持って受診した場合は、病院での選定療養費が徴収されない。
- 症状に応じた適切な医療が受けられる。
- 待ち時間が短くなる。
診療所からみたメリット
- 面識のない医師にも気軽に紹介できる。
- 自分の専門外の領域でも心強く対応できる。
- 紹介した患者さんの情報が確実にフィードバックされる。
- 自院に高額な先端医療機器があるような感覚でMRIやCTが利用できる。
病院からみたメリット
- 病院と診療所間の情報量が多くなり、コミュニケーションがよくなる。
- 病院と診療所間の役割分担が明確になり、各々本来の機能が発揮できる。
- 患者さんの待ち時間が短くなる。