膠原病リウマチセンター

診療・各部門

はじめに

 平成4年の国民生活基礎調査によれば、「手足の関節が痛む」と悩んでいらっしゃる方は、日本全国で560万人、人口の4.5%にものぼります。厚労省のリウマチ調査研究班の報告では、関節リウマチと診断される患者さんの数は日本全国で70万人であり、一年に1万5,000人が新たに発症していると言われています。さらに膠原病の患者さんの数は、全身性エリテマトーデス9万人、強皮症1.5万人、皮膚筋炎1万人、シェーグレン症候群30万人と推定されています。  これまで膠原病・関節リウマチの患者さんは、膠原病・リウマチの標榜科が少ないために医療機関・診療科の選択に迷い、早期に適切な診察を受ける機会が得られず、その結果運動障害や臓器障害が進行することも少なからずいらっしゃいました。しかし、関節リウマチ・膠原病・乾癬などのリウマチ性疾患の治療に生物学的製剤や免疫抑制薬などが開発され、その治療は非常に大きく進歩しております。その治療の目標は、これまでの対症療法主体から、寛解や治癒を目指すものとなっています。そのような医療環境の中で、当院では平成23年7月より、膠原病リウマチセンターを開設し、膠原病・リウマチ性疾患に対してリウマチ専門医、リウマチケア認定看護師、リウマチケア認定薬剤師、作業療法士・理学療法士、病診連携室など多くの専門家による多面的で安全な医療およびケアを提供しております。

膠原病リウマチセンターの役割

  1. 生物学的製剤を含むリウマチ性疾患に対する新しい治療法の導入や適用方法、副作用対策、自己注射指導など高度の専門的知識を集約する。
  2. 膠原病・リウマチ性疾患は全身性の疾患であり、多臓器に合併症を有することが多い。関連する複数の診療科による横断的・総合的な診療を提供する。
  3. 膠原病・リウマチ診療では、皮膚科、整形外科、腎臓内科、呼吸器内科、放射線科、リハビリセンター、リウマチケア看護師、薬剤部、など、診療に際して多科、多職種の連携を密にする。
  4. 研修医や専攻医に対して、総合的診療能力の研修の場を提供する。
  5. 膠原病、関節リウマチ、乾癬に対して、最新の集学的治療を目指します。患者さんの身体能力の向上・維持、生活の質の維持のため、レミケード、エンブレル、ヒュミラ、シムジア、アクテムラ、オレンシア、ステラーラ、コセンティクス、リツキサンなどの生物学的製剤を積極的に治療導入する。

対象疾患

膠原病リウマチセンターが担当する代表疾患

関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、全身性強皮症、皮膚筋炎・多発性筋炎、混合性結合組織病、血管炎症候群、シェーグレン症候群、成人スティル病、強直性脊椎炎、ベーチェット病、リウマチ性多発筋痛症、尋常性乾癬、乾癬性関節炎など

外来担当

膠原病リウマチセンター外来は、当院のリウマチ専門医である小寺(皮膚科)、馬渕(整形外科)が診療します。曜日により外来場所が異なりますので、ご注意ください。曜日の案内はコチラの外来診療担当医のページをご参照ください。また、対応疾患が多少異なりますので、ご了承ください。

対応疾患

月、水、金(皮膚科外来):膠原病、関節リウマチ、乾癬 火、木(整形外科外来):関節リウマチ

看護部

みなさんこんにちは。現在リウマチ・膠原病の治療はめざましい進歩を遂げており、また治療の選択肢も拡がっています。しかし、患者さんにとって不安や心配が消えたわけではありません。私たち看護部では、みなさんが気持ちよく安心して診察を受けられるようにお手伝いをしていきたいと思っています。医師と上手く話せない・思っていることが医師に伝わらないなどお困りのことがあれば何でもご相談下さい。

薬剤部

近年の膠原病・リウマチに対するくすりの進歩はめざましいものがあります。 特にリウマチに関しては薬の選択肢が増えたことや人工関節置換術などの手術療法の進歩などにより、症状が改善する患者さんが多くなってきています。 しかし、くすりには望める効果と望まぬ効果(副作用)があり、これらを理解してもらう必要性も高まってきたと思われます。薬剤部では、初めてこのようなくすりを使われる患者さんへ安心かつ適切に使用していただける様、薬局窓口にてくすりの説明、相談などを行っています。 患者さん一人ひとりが安心してくすりを使用していただけるよう尽くしてまいります。おくすりでお困りのこと、相談したいことなどがあればいつでも薬剤師にお尋ねください。
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