診療・各部門
理念
患者・家族が再び活力のある毎日を過ごせるように
~患者ファーストのリハビリとチーム医療~
- 私たちは病を得た人の気持ちを最も大切にし、科学的で質の高いリハビリテーションを提供します。
- 私たちは身体機能、あるいは高次脳機能に障害のある人が、一人の人として尊重され、
人間らしく、豊かな生活が送れるように支援します。 - 私たちは地域に開かれた病院のスタッフとして地域住民や連携病院等の関係機関との連携に努めます。
- 私たちは患者さん、地域社会のニーズに幅広く対応できる知識、技術を持つと共に、専門職としての自覚を持ち自己研鑽に努めます。
施設基準
- 脳血管疾患等リハビリテーションⅠ
- 運動器リハビリテーションⅠ
- 呼吸器リハビリテーションⅠ
- 心大血管疾患等リハビリテーションⅠ
- がんリハビリテーション
スタッフ
- 理学療法士:19名
- 作業療法士:8名
- 言語聴覚士:4名
- 理療技術員:1名
- 事務員:1名
令和7年1月 | |||
心臓リハビリテーション指導士 | 2名 | ||
呼吸療法認定士 | 5名 | ||
糖尿病療養指導士 | 1名 | ||
がんリハビリテーション研修修了者 | 18名(理学療法士11名、作業療法士4名、言語聴覚士3名) | ||
認定理学療法士 | 脳卒中 | 2名 | |
運動器 | 1名 | ||
内部障害 | 2名 | ||
専門理学療法士 | 基礎 | 1名 | |
認定作業療法士 | 1名 | ||
専門作業療法士 | 手外科 | 1名 | |
腎臓リハビリテーション指導士 | 1名 | ||
認知症ケア専門士 | 1名 | ||
終末期ケア専門士 | 1名 | ||
認定ハンドセラピスト | 1名 | ||
臨床実習指導者講習会修了者 | 23名(理学療法士17名、作業療法士6名) |
リハビリセンターのご紹介
理学療法(PT:Physical Therapy)
当院の理学療法は、発症直後や手術後早期から、起きる・座る・立つなどの基本動作や歩行の改善を中心にリハビリを行っています。
対象としては、脳出血・脳梗塞などの脳血管疾患、肺炎や慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器疾患、骨折・外科の手術後、熱傷、循環器疾患などあらゆる疾患を対象としています。脳血管疾患では、麻痺が生じた手足の機能回復や装具を使用した歩行練習などを行います。呼吸器疾患では、術前術後の呼吸法や痰の喀出方法の指導、生活指導など行います。
私たちは在宅復帰や転院に向けて、早期からリハビリを開始することで機能回復の手助けや、社会復帰に向けて患者様のニーズに合わせてリハビリを行っています。
作業療法(OT:Occupational Therapy)
作業療法は、子どもから高齢者まで疾病や外傷等により、身体機能または精神機能に障害を持った方を対象に、生活に必要な動作や社会に適応するための能力の回復を目指し、様々な作業活動を通して心と身体を元気にするリハビリテーションです。
当院では、発症・受傷早期から一日も早い社会復帰に向けて、病室では意識障害の改善、廃用症候群の予防等を行い、作業療法室では機能訓練、日常生活動作訓練、高次脳機能訓練、自助具や装具の提案・作成等を中心に実施しています。
麻痺した手のリハビリテーション
脳梗塞・脳出血や神経疾患などにより麻痺した手に対して、促通手技や道具を用いて、積極的な機能改善に取り組んでいます。手指の細かい動作の練習や筋力強化の運動もそのひとつです。
外傷後の手のリハビリテーション
骨折・脱臼、腱・靭帯損傷、外傷性神経損傷、拘縮など手の疾患に対するリハビリテーションとしてハンドセラピィを提供しています。「手の外科」専門の医師と連携を密にし、手の機能回復や残存機能を最大限に引き出すことを目指しています。
日常生活動作のリハビリテーション
入院初期より在宅生活を見据え、患者様の状態や能力に合わせて、車いすへ移乗する練習、トイレで排泄をする練習など、身の回りの動作の自立を支援します。
高次脳機能障害のリハビリテーション
高次脳機能障害とは、病気や事故などの原因で脳が損傷され、言語・思考・記憶・学習・注意などに機能障害が起きた状態をいいます。作業療法では、生活に必要な注意力や記憶力などの検査と練習を行います。
言語聴覚療法(ST:Speech Therapy)
言語聴覚療法では、主に成人の脳血管障害など大脳の損傷によっておこるコミュニケーション障害(失語症、構音障害など)をはじめ、記憶障害、失行、失認といった高次脳機能障害全般に対する評価及び訓練を行っています。個別訓練とあわせて、コミュニケーション方法についての家族指導も実施しています。
また脳腫瘍や未破裂動脈瘤などの手術前後に高次脳機能評価を行い、症状の比較や手術による侵襲についても確認しています。また脳血管障害等の原因によって、食事や水分の飲み込みが困難な方に対しての評価・訓練も行っています。
外来では神経内科、脳神経外科と連携を図り、「物忘れ」を主訴とする方に対し、認知症の評価も行なっています。
リハビリセンターの取り組み
1.急性期リハビリテーションの充実
令和6年度に新設された急性期リハビリテーション加算、以前からの早期リハビリテーション加算に対応すべく、ICUには理学療法士1名を配置、救命ICUにはPT OT STの職種が関わってます。
各々の専門性を活かし、重症患者に対する早期からのリハビリテーションの提供を行ってます。
リハビリテーションが必要な方には、入院翌日には始まります(中央値 1日:最小0日、最大94日)。
また、令和6年度より脳血管疾患患者についてはシームレス化を図るため、土曜日は交代制で対応しております。
2.心臓リハビリテーション
概要
心臓の病気をお持ちの方に対するリハビリテーションの事であり,その目的は,身体的および精神的デコンデショニングの是正と早期社会復帰,QOLの向上,冠危険因子の是正と二次予防による生命予後の延長です. 医師,看護師,理学療法士,薬剤師,管理栄養士などの多職種が連携して行っています.
診療科と主な対象疾患
循環器内科:心筋梗塞,心不全,大動脈解離 心臓血管外科:弁置換,弁形成,バイパス術,胸部大動脈瘤 外科:末梢動脈疾患、腹部大動脈瘤
構成及び目標
心臓リハビリテーションは運動療法だけでなく,薬物療法,食事療法,生活指導などから構成され,生活全般において自己管理を行う事を目標とします.
心肺運動負荷試験(CPX)
運動耐容能把握のため検査機器を使用し,その結果をもとに適切な運動処方を行います.
体制
心臓リハビリテーションに関わる専任スタッフが入院早期から外来まで適切な運動習慣が獲得できるように3ヶ月~6ヶ月間行っています。
3.がんリハビリテーション
がんのリハビリテーション医療は、がんや治療(手術、薬物療法、放射線治療など)による体への影響に対する回復力を高め、残っている体の能力を維持・向上させるために受ける医療です。がんと診断された直後から予防的に始める方、がん治療と並行して体の回復を目指して行う方、がんが増大し治療の副作用があり、体の機能障害が進行している時期に日常生活維持を目的として行う方、倦怠感や痛み、むくみ、精神的な辛さの緩和を目的として行う方がおられます。
当院では、医師、看護師、薬剤師、栄養士などと共にリハビリテーションの各専門職が、患者さんを支援します。わかりやすく言うと身体を動かす理学療法士、日常生活を支援する作業療法士、会話や食事を支援する言語聴覚士がリハビリテーションを一緒に行います。
リハビリセンターの実績
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学術業績
所属 | 演者 | 演題名 | 学会名 | 発表年月 |
---|---|---|---|---|
理学療法 | 久保 貴嗣 | 当院緊急手術を要した疾患の違いが心臓リハビリテーションの進行度に与える影響についての検討 | 35回心臓血管外科ウインターセミナー | 2023.2 |
理学療法 | 北岡 敬悟 | 当院における腎移植レシピエントのサルコペニア対策の実際と経過報告 | 第13回日本腎臓リハビリテーション学会学術集会 | 2023.3 |
理学療法 | 久保 貴嗣 | 気道損傷患者の遠隔期における呼吸生理病態の変化 | 日本熱傷学会総会・学術集会 | 2023.5 |
理学療法 | 北岡 敬悟 | 当院における腎移植レシピエントのサルコペニア対策の実際 -骨格筋の質に着目して- | 第38回腎移植・血管外科研究会 | 2023.5 |
言語療法 | 萩野 未沙 | 訪問補聴器販売を通じて気づいたこと(シンポジウム) | 愛知県言語聴覚士会学術集会 | 2023.6 |
言語療法 | 萩野 未沙 | 医療従事者がコーチングを学ぶ意義~転院調整面談での経験を通して~ | 第29回日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術集会 | 2023.9 |
理学療法 | 北岡 敬悟 | 心不全を合併した運動器疾患患者に対する理学療法 | 日本循環器理学療法学会 | 2023.9 |
理学療法 | 小島 隆平 | くも膜下出血急性期における脳梗塞発生と転帰について | 第21回日本神経理学療法学会学術大会 | 2023.9 |
理学療法 | 久保 貴嗣 | 気道損傷の挿管可否の要因についての検討 | 呼吸ケア・リハビリテーション学会学術集会 | 2023.12 |
作業療法 | 杉山 智久 | 遊離複合組織移植術後の重症熱傷患者の作業療法における振動覚の重要性 | 第30回日本熱傷学会東海地方会 | 2024.1 |
作業療法 | 武藤 光弘 | 熱傷のハンドセラピィ(指定演題:実践レクチャー) | 第11回 中部日本ハンドセラピィ研究会 | 2024.1 |
教育機関
認定理学療法士 臨床認定カリキュラム教育機関
当センターは脳卒中認定理学療法士 臨床認定カリキュラムの教育機関として日本理学療法士協会より認定を受けました。 当センターでは、必須科目15コマ、選択科目5コマを受講できます。詳細は開催プログラム、協会マイページよりご確認ください。 申し込み方法は、下記申込フォームから理学療法士協会会員番号、氏名、ご連絡可能アドレス、登録理学療法士の取得有無をご記入の 上、お申し込みください。
なお、開催人数に達しなかった場合は、開講しませんのでご了承ください。
申込フォーム:https://forms.gle/3dswGePbkxwamdWp6
受講者の声:アンケート結果
作業療法士臨床実習指導施設
日本作業療法士協会により、作業療法学生の臨床実習指導に関する一定の 知識と技術、指導実践を有する施設として認定。 2023.10月